「三密」でコロナの対策(2020.4.6)

新型コロナウイルス感染に関わる、「緊急事態宣言」が現実のものとなりつつあるようです。終息は見通せず、日本での感染のピークも、これからやってくるのでは、という不安な日々かと思います。お疲れは出てらっしゃいませんでしょうか。お見舞い申し上げます。

感染拡大を防止するため、厚生労働省や各都道府県の知事などが、「密閉空間」「密集場所」「密接場面」の、いわゆる「三密」を避けるようお願いをされていることも、ご承知でしょう。
集団感染の共通点が、とくに、「換気が悪く」、「人が密に集まって過ごすような空間」、「不特定多数の人が接触するおそれが高い場所」であり、そのような場所に集団で集まることを避けるべきである、という判断からなされているようです。

 
ところで、この「三密」、じつは仏教にもおなじ言葉があります。密教の専門用語です。

仏教辞典によると、こちらの三密は、仏さまの印を結び(身密)、真言を唱え(口密)、心に仏さまを観じる(意密)という密教の修行と説明されています。体でおこなう行動、口から発することば、心に思うこと、の三つを整えていこうとする修行法です。
思えば、この三つは、私たちが生きている上で、離れることはないものばかりです。禅の視点から見れば、仏教の修行と、さとりは、日常の営みと離れたところにあるのではない、という意味にも取れるかも知れません

 
ウイルスのことに向けては、感染防止のために「三密を避ける」ことはとても重要ですね。
逆に、仏教の「三密」は、これを心がけることとなるでしょうか。たとえば、自分が感染しないことはもちろん、自分が周囲を感染させてしまうのではないか、という意識を持つ「意密」は重要でしょう。

そこから、しっかりと自分の行動に責任を持つ(身密)、やさしい言葉のやりとりで不安を取りのぞく(口密)など、お互いに、落ち着いた対応がなされていくことと思います。
仏教の修行と同じく、感染防止も、ふだんの心がけに極まると言えるでしょうね。

 
人間には、ペストやコレラなど、感染症との闘いをくり返してきた歴史があります。今もきっとそうなのでしょう。私たちは、危機にも智慧を発揮して、手を取り合って乗りこえていける力があるのだと信じています。
落ち着いて暮らせる日は、必ず戻ってきます。今はただ、お亡くなりになった方々に謹んでお悔やみを申し上げ、いち早い終息が来ますように、心より念じつつ、気をつけて過ごすのみかと思っております。