ついに8月に入り、お盆のお参りもぼちぼちと始まりました。今年はとくべつな思い入れを持って、お迎えをなされるお方も多いことと存じます。
人が死を怖がることはよく理解できますが、その中には「自分が忘れられてしまうのではないか」という思いも含まれている・・と聞き及んだことがあります。
ほんとうは、できるならば生きてお話のできるうちに、「そうじゃないんだ。忘れることはないんだ」と伝えられれば良いのですが。
しかしながら、とつぜんの別れなど、それがかなわないことはたくさんあるのでしょう。だからこそ、こういうお盆の機会に行動に示すというのはたいせつな営みなのだと思います。
でも、記憶はどんどん薄れていくものかも知れません。
それは決して故人を裏切ることではありません。
意識に昇らなくなっても、じつは故人との思い出が自分の力になっているところは必ずあります。
今夏、お盆を迎えるすべての皆さまにとって、その思い出が、生きていく力となりますようお祈りしております。