みなさんはどういうことを思い浮かべますでしょうか。

昭和16年は真珠湾攻撃のあった日。
昭和55年はジョン・レノンの亡くなった日。
そして平成17年の12月8日は、秋葉原でAKB48の第1回公演が行われた日だそうです。

 

さて、じつはその日は仏教のたいせつな日。お釈迦さまが、おさとりになった日です。
「さとりをひらく」という言い方を耳にすることは、わりとあろうかと思います。ところが、このときにおさとりになったのがどんなことなのか。これをわかりやすくお伝えするのは、なかなか簡単ではありません。しかし、お釈迦さまのご遺言のなかに、答えが隠されていると考えています。

 

「すべてのものは変わり続ける。怠ることなく精進しなさい」

 
このような言葉を遺して、お釈迦さまはお亡くなりになりました。

「変わり続ける」とは、たとえば、私たちが年を取っていくことです。
では、私たちは「精進」して、変わることを防げばいいのでしょうか?

それはどうやら違うかも知れません。なぜなら、さとった方ですら、若さを保ち続けることはできなかったからです。病気になって、最後にはその命を終えることからも逃れられませんでした。
お釈迦さまが説かれたのは、否応なく「変わり続ける」ことを受け止めて生きていく、精進の仕方なのです。年を取りながらも、病になりながらも、命を終えるときまで善き精進をし続けるのが、おさとりと言えるのかも知れません。