16世住職から17世住職へ

昭和時代の写真を3点ご紹介します。

庭で座る16世藤井梅蘂(ばいずい)住職です。
明治以来、じつに60年にわたって東運寺の住職を務めました。大きな戦争のさなか、台風で全壊した本堂の建て直しも行いました。

梅蘂住職が亡くなったのは昭和36年。その年の5月には、17世柳田泰明(たいみょう)住職が晋山式を行っています。
新町通りを歩いて晋山式に臨む、新住職の行列です。背景の町並みをご覧になっていかがでしょうか。当時の面影はほとんどなくなっているものと思います。

昭和46年撮影の、門前の道です。まだ舗装もされておらず、塀も古いものですね。
写真には写っていませんが、水路(淀城の外堀跡)の整備もまだなされていません。当時はウシガエルがたくさんいて、夜には、大きな鳴き声がよく聞こえていました。

その後の数十年で、この景色も様変わりしていくことになります。

 

旧い庫裡から新しい庫裡へ

旧庫裡は文化5年(1808)の建築と伝わっています。平成10年に取り壊されていますので、およそ190年にわたり皆さまをお迎えしていたことになります。(じつは、昭和初期に本堂を建て替えた際、庫裡もいっしょにという話しもあったようです)
長年にわたり、雨漏りなどの補修を重ねてきましたが、平成7年の阪神淡路大震災で大きなダメージを受け、新しく建て替えることになりました。

平成10年から12年にかけ新築成った、現在の庫裡です。これからずっと、皆さまをお迎えしてまいります。
棟上げの時には、皆さまからメッセージをお預かりし、タイムカプセルとして屋根裏に置きました。何世代も経って、いつかまたこの庫裡が建て替わるとき、皆さまのお手紙が披露されることになるでしょう。
そのころはどんな時代になっているでしょうか。穏やかで安らいだ世界でありますようにと、念じております。