紀元前500年ころ、いまのネパールあたりでお釈迦さまはお生まれになりました。そのころの北インドは、ちいさな部族がいくつもの国を作り暮らしていました。
その中のひとつ、シャカ族の王の子として誕生されたのです。
王は長く子どもに恵まれなかったそうです。しかし、ある夜王妃マーヤーは白象が自分の体に入る夢を見て、ついにみごもられます。
王妃は、そのころの慣習にしたがい、生まれ故郷で出産するために旅立たれます。ところが間に合わず、その道中ルンビニーということろで王子が生まれました。のちのお釈迦さまです。
生まれてすぐ、お釈迦さまは7歩歩んで、「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげ・ゆいがどくそん)と言われたと伝えられています。誕生仏はその時のお姿。右手で天を、左手で地をしっかりと指さしておられます。
「天上天下唯我独尊」については、よかったらこちらもご覧ください。
自分がいずれさとりを開き、たくさんの人々の生きる灯火となることを、すでに自覚されていたのでしょうか。お釈迦さまがこの世に出られたそのとき、龍が雨を降らし、天女が花をまいてお祝いされたそうです。
4月8日の花まつりに、花御堂をつくり甘茶をかけるのは、この伝説からきています。