みなさまのお宅には、お仏壇がございますでしょうか。お仏壇には、ご本尊さまと、ご先祖さまのお位牌がおまつりされています。
家にいながら、ご本尊さまとご先祖さまに毎日お参りできるように、お仏壇をおまつりするのです。

 
おまつりする場所は、落ち着いて礼拝できる場所であれば、どこでも大丈夫です。
ただ、もしも事情が許すならば、北を背にして、南向きにおまつりするのが良いと思います。曹洞宗のお寺の多くも、この建て方をしています。
新しくお仏壇をお迎えする場合は、スペースやおうちの事情に合ったものをお探しください。開眼供養も行います。

 
お仏壇のおまつりに決まりは多くありません。これだけは欠かせないものが3つあるだけです。

1 ご本尊さま
お釈迦さまのお軸やお像を、上段の中心におまつりします。

2 ご先祖さまのお位牌
私たちに命をつないでくださった、ご先祖さまのお位牌です。
上段の左右や、中段におまつりします。古いお位牌でいっぱいになったときは、またご相談ください。

3 お供えもの
お花、ろうそく、お線香の他に、お茶、お水やくだもの、炊きたてのご飯などをお供えします。いただきものがあったときなども、ぜひ、まずはお仏壇にお供えください。

   

 
お供えができたら、お仏壇の前に坐り、しばらく息をととのえましょう。
ろうそくに火をともし、お線香を一本立てます。手を合わせて三度、お仏壇に向かって頭を垂れます。

 
お手元にお経本があれば、ぜひお開きになって、おつとめしてみてください。

曹洞宗のお経で申し上げますと、お時間がないときは、「三帰依文(さんきえもん)」などの、短いお唱えごとだけでけっこうです。
少しお時間があれば、「摩訶般若波羅蜜多心経(まかはんにゃはらみたしんぎょう)」をおすすめします。ゆっくりおつとめできるときならば、「修証義(しゅしょうぎ)」の、各一章ごとをお唱えになってみてはいかがでしょうか。

 
お寺での法要は進めかたが細かく決まっていますが、一般の方がご家庭のお仏壇の前でされるおつとめでは、こうでなくてはならないという形はありません。

しかしながら、仏さまやご先祖さまをおまつりするお気持ちを、きちんとしたやりかたで表現するのは、とてもたいせつなことだと思います。無理なく続けられるやり方を、探してみてください。わからないことがあれば、遠慮なくお問い合わせくださいね。